ワイヤレスイヤホンが普及し耳で学習することへのハードルが格段に下がった。また、「このタイミングで何かしないともったいない」として家事や移動中を有効活用する流れも加速。
そんな中、耳学として有名な書籍の音声再生サービス「Audible」とYouTubeの広告などなし版「YouTube Premium」を比較しおすすめの人を紹介する。
両者のメリット・デメリットだけでなく、執筆者の情弱ぶりも見ることができる。このまま読み進めてほしい。
2ヶ月無料期間があったのでAudible契約
とある日にAmazonから上のようなメールが届いた。内容は通常30日無料のAudibleが期間限定で2ヶ月無料というもの。
過去に30日の無料期間を使ったことがあったが、数年前だったので新規扱いになったかと思いそのまま契約した。
この記事を書くきっかけにもなるし、次で述べるようにAudibleは新サービス・新体系になったからそれも試したかった。
Audibleは「一部」が聴き放題に
Audibleはご存知の通り書籍を音声で聴くという音声コンテンツのサービスだ。Amazonが運営していて声優が書籍の文章を音声で再生してくれる。
書籍を読む時間がなかったり、字を読むことに抵抗がある人が、移動中や家事の合間に耳で読書できると話題だ。
1冊無料スタイルから聴き放題へ
2022年1月26日まで | 2022年1月27日以降 | |
---|---|---|
料金 | ¥1,500 | ¥1,500 |
基本システム | 毎月1冊購入可能 | 対象書籍が読み放題 |
追加の書籍 | 2冊目以降は購入 | 対象外は購入 |
実はAudibleのシステムは2022年から大きく変わった。これまでは毎月1冊分のポイントが付与され、これで好きな書籍を購入できた。
それがKindle Unlimitedと同じように対象の書籍が読み放題になるというサービスに変更された。
どうやらこれまでのビジネスマンが通勤中に聴くという情報から新コロの影響で主婦層にもAudibleが使われたのが転換の理由らしい。
すべての書籍が聴き放題ではない
で、当初勘違いしていたが全書籍が聴き放題ではなく、一部の書籍が聴き放題の対象だった。本当は「嫌われる勇気」を聴き放題で聴こうとしたが対象外。
これについてはAudibleのよくある質問ページにも書かれていた。完全に勘違いしていた。
すべての作品が聴き放題対象とはなりませんが、12万以上のオーディオブックなどの作品が聴き放題になります。
Audibleのよくある質問(削除済みの記事)
ということで読み放題の対象であった感動的な成功小説の「CHANCE チャンス」と、
お金に関する名著「バビロンの大富豪」
を実際にAudibleで聴き、普段から使っているYouTube Premiumと比較する。
Kindle Unlimitedと同じシステム
過去に友人から「Kindle Unlimitedは全書籍が対象?」と聞かれたことがあったが、「いやそれやとKindle Unlimitedに入らんやつがアホやん」と答えた。
普段から音声コンテンツを聴く人にとってはこの考えが当てはまる。対象書籍と非対象書籍を区別している。
Audibleの聴き放題ブックは退会後は聴けなくなる
これもそりゃそうなんだが、一応書かれている。
ライブラリーに追加された聴き放題の会員特典を利用して聴くオーディオブックは、退会すると聴けなくなります。
単品購入したオーディオブックは、会員プランを退会した後でも聴くことができます。
退会方法につきましてはこちらの記事をご参照ください:退会方法を教えてください
ただし、単品購入した書籍は退会した後も聴くことが可能だ。執筆者も過去に購入した「『死』とは何か」を今でも所有している。
なお、本書は内容が難解すぎて執筆者には理解できず挫折した。しかも書籍だと855ページもある。鈍器。
読み放題にはないがこれは読んでおきたいという書籍に関しては一応、購入して後でゆっくり読むのも良いだろう。
2ヶ月無料と書いてたが結局30日無料に
Audibleを契約したんだけど、結局2ヶ月無料なんてなくて30日無料になった。完全新規じゃないから。
確かにメール自体にも書いていたが、登録の画面までずっと2ヶ月無料だった。これはトラップ。
キャンペーン期間中にAmazon.co.jpまたはAudible.co.jpのサイト上で、無料体験期間付きAudible会員プランに新規登録された方。
早々に2ヶ月無料ではないとのバナーなどがあれば勘違いはないが、そうすると離脱されるからだろう。
モヤモヤするけど戦略的に情弱ホイホイに引っかかった執筆者が悪い気がするので許す。
娯楽込みのYouTubeと専門的なAudible
ということでここからはYouTube PremiumとAudibleの比較とどのような特徴があるのかを紹介する。
上でまとめたように、YouTubeは娯楽と要約が特徴的で、Audibleは専門と耳学が特徴的だ。
YouTubeは娯楽も楽しめる
YouTube Premiumの良い点
広告なし
要約されているので短い
書籍の核を知れる
興味が惹かれる内容に編集されている
娯楽系の動画も多数あり
動画として絵も楽しめる
Audibleの良い点
広告なし
書籍そのものを楽しめる
核以外も知れる
プロの声・音声
書籍に集中できる
0.1刻みで最大3倍速再生も可能
YouTube Premiumの微妙な点
月額料金がかかる(¥1,180ほど)
発信者の思想・選定が動画に入る
素人の声・音声
書籍のまとめしかない
嘘情報も流れやすい
動画にない書籍もあり
娯楽系ばかり聴く可能性
Audibleの微妙な点
月額料金がかかる(¥1,500)
聴き放題にない書籍もあり
1冊の価格が高い
1冊が長い(数時間は当たり前)
絵がなく音声のみ
たまに同じ人物でも声優が変わる
アプリが使いづらい
YouTubeは書籍解説だけにとどまらずガジェット系やお笑い系、生き物系など幅広いジャンルを楽しむことができる。
特にYouTube Premiumに加入すると広告がなくなるしダウンロードしたオフライン再生も可能。読み込み待ちや場所を気にせずいつでもYouTubeを楽しめる。
YouTube Premiumに入れの記事は以下。
-
【YouTube Premiumとは】メリットしかないから全員入れ
続きを見る
YouTube Premiumに加入することで、移動中は書籍解説を耳で聴きつつ娯楽用として広告なしで動画を楽しむことが可能だ。
自由度が高い分、簡単に娯楽系の動画に流れてしまうのが難点だ。
Audibleは書籍がメイン
一方Audibleはそのコンセプト通り書籍を聴くことがメイン。一応ポッドキャストもあるがメインは書籍を聴く行為。
加入することで広告なしで本の内容を目ではなく耳でインプットする事が可能だ。
耳学は共通、YouTubeの方が多機能
耳学できるという点ではYouTube PremiumもAudibleも共通だが、もちろんYouTube Premiumの方が絵がある分お得感がある。
また、YouTube Premiumに加入するとYouTube Music Premiumを特典として得られるので、音楽を聴く選択肢も手に入る。
一方でAudibleは書籍のカバー写真を見ることはできるが中身の文章を見ることはできなし、当然、映像もない。
AudibleはKindle端末と同じ
Audibleは耳で聴くしかできないからYouTubeの方がいいのでは、と思うかもしれないが、そうことを焦るな。
耳学しかできないからこそ集中できると考える。要するに電子書籍しか読めないKindle端末と同じ考え。
Audibleアプリ上では本を選んで聴くしかできないから、コンテンツに集中できる。しかも書籍だから網羅性も高い。
YouTubeはフィルターが2つ増える
ここまで耳学や機能性でYouTube PremiumとAudibleを比較したが、情報という点で両者は異なる。
上の画像では等間隔で書いているが、実際には左右3つでかなりの隔たりがあると思う。そして書籍(Audible)が一番フォーマルで信頼性が高い。というのも本なら人と出版社と2つしかフィルターがないから。
一方で、YouTubeはこれに加えYouTubeの仕様とYouTuberの思想・選定が入るから。
YouTubeは情報をまとめたものに過ぎない
YouTubeでは同じ書籍を多数のチャンネルが解説しているので、より興味が惹かれるような動画構成が練られる。
なのでインパクトのない部分はカットされるし、YouTuberの思想・考え方も大きく反映される。
あくまでもYouTubeでの書籍動画は「解説・紹介・感想」にとどまることを頭に入れておきたい。
YouTubeは多数の情報を取得するべし
また、YouTubeで書籍動画を聴く際は同じ書籍の他のYouTube動画を観るのが定石。色々な人の考え・まとめを聞くことで書籍のざっくりとした全体像と核を知ることができる。
数少ないYouTube動画だけだとそのYouTuberの思想に影響を受けやすい。
Audibleは1冊で十分
YouTubeの裏返しになるが、元々の書籍であるAudibleだとその書籍1冊で聞いておけば事足りる。それが全てだから。
もちろん同ジャンルの書籍を多数読みそのジャンルの傾向を掴むことも大切であるが、焦点は1冊の書籍だからここには触れない。
1本は長いが内容が網羅されている書籍の良さをそのまま受ける事ができる。
Audibleはアプリが使いづらい
で、Audibleは書籍の良さをまるまる受ける事ができるんだけど、Audibleのアプリが絶妙に使いづらいから紹介しておく。
再生中の画面は下スワイプで戻れない
再生中の画面では再生・一時停止や再生速度の変更、タイマーなど色々できるが、この状態で下にスワイプしても画面が戻らない。
ポップアップっぽい感じなので下にスワイプしたら書籍一覧画面とかに戻れそうなのに戻れない。なお、横スワイプの戻るは効いた(Android)。
直感に反する操作性がなんだか使いづらい。
スマホのロック解除で音声が途切れる
また、スマホのロック解除のタイミングで一瞬だけ音声が途切れるのも気になる。Audibleは基本ダウンロードしたコンテンツを再生するから読み込み待ちではない。
ロック解除のたびに一瞬ブチッと音が途切れるのが微妙。
ダウンロードは途中で止められないっぽい
Audibleはストリーミング再生もできるが、あらかじめWi-Fi環境下で書籍をダウンロードしておけば再生待ち時間なく再生可能。
なんだが、ダウンロードが通信環境の悪さなどで中断されると初めからになるっぽい。
執筆者がpovo2.0の128kbpsで途中までダウンロードして遅過ぎて中断された後に再度ダウンロードしたら初めからだった。
0.1倍刻みで最大3.5倍速は良い点
ただ、書籍を聴くに特化したサービスということもあり再生速度の自由度は段違い。YouTubeが0.25倍刻みの2倍速までに対しAudibleは0.1倍刻みの3.5倍速まで。
YouTubeの2倍速再生に慣れて2倍で遅いと感じる人はAudibleでもっと早く耳学することができる。執筆者は2.5倍にしている。
YouTube PremiumとAudibleをおすすめする人
最後にYouTube PremiumとAudible、それぞれどんな人におすすめできるかを紹介する。加入の参考にしてほしい。
YouTube Premiumをおすすめする人
- 娯楽系コンテンツも楽しみたい
- 書籍要約で簡潔に学びたい
- 動画として絵も欲しい
- PCでも視聴する
YouTube Premiumをおすすめする人は娯楽も楽しみつつ、動画としての絵を求めているカジュアル層だ。
書籍を端から端までキッチリ読むよりは同じ書籍の解説動画をたくさん聴いて核だけ欲しい人に向いている。
また、普段からYouTubeを視聴しており、よりQOLを上げたい人にもおすすめだ。
Audibleをおすすめする人
- 書籍に集中したい
- 書籍をがっつり楽しみたい
- 耳学に特化させたい
- スマホでしか利用しない
一方で、Audibleをおすすめする人は書籍を聴くという行為に集中したい人。余計な機能や誘惑を消しとにかく書籍でキッチリ学習したい人はおすすめ。
また、スマホでの耳学がメインの人にもおすすめだ。PCだと拡張機能でどうにでもできるが、スマホだと機能を拡張できないから。
著者が伝えたかったことをプロの声優の声でキッチリ受け止めたいならAudibleがおすすめ。
基本はYouTube Premiumでいい
ここまでYouTube(YouTube Premium)とAudibleを比較したが、基本YouTube Premiumに加入しておけばいい。
というのもAudibleは書籍をがっつり読むためのものであり、現代の情報化社会ではあまりにもスピードが遅すぎるから。
それならYouTube Premiumで広告なしでまとめ動画を複数観る方が効率が良いように感じる。
情報化社会に疲れたらAudible
ただ、効率だったりスピード感を常に持って生活すると息苦しいという人もいるだろう。そういう人にとってAudibleでフラットな音声の書籍を聴くのは悪くない。
再生時間を自分好みに設定して家事をするとき、休憩するとき、移動するときなど幅広い場面で使ってほしい。
耳で聴く音声学習コンテンツを比較
今回は耳で聴く音声学習コンテンツとしてYouTube PremiumとAudibleを実際に使った感想を紹介した。
どちらも良いところ微妙なところがあるが、YouTube Premiumで十分な気がする。ただし、情報の取捨選択は必要。嘘も多いから。
うそはうそであると見抜ける人でないと(ネットを使うのは)難しい。これを頭に入れて自分にあったサービスを選んでほしい。
YouTube Premiumに入れの記事
ではYouTube Premiumにはメリットしかないからとりあえず入れって内容を書いている。
執筆者も長年愛用しているYouTube Premiumだが、あまりにも便利すぎて一度解約した日にまた契約したくらい。
無料期間があるので気になる人はまずは体験してほしい。飛ぶぞ。
-
【YouTube Premiumとは】メリットしかないから全員入れ
続きを見る
おすすめサービスも紹介
ではYouTube Premium含め執筆者がおすすめするサービスを多数紹介している。
知っているか否か・活用しているか否かで大きく差がつく。この機会に生活を見直してほしい。
-
【メガネ厳選】クソ便利に使っているサービスやアイテム達
続きを見る
また、おすすめサービスの中の通信系として楽天モバイルとpovo2.0の組み合わせは別でブログ記事とYouTube動画を作成した。
より詳しく楽天モバイルとpovo2.0の組み合わせのメリット・デメリットを知りたい人は見てほしい。