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完全ワイヤレスイヤホン(TWS)

【Noble Audio FALCON ANCレビュー】家用に最適なノイキャン対応の高音質イヤホン

2022年6月25日

こんな人におすすめ

Noble Audio初のノイキャン対応モデル「Noble Audio FALCON ANC」が発売されたけど、実際のところどうなの?

音質に定評があるモデル・ブランドのノイキャンの性能とか使い勝手とかが知りたい。

ということで、今回は「Noble Audio FALCON ANC」をレビューする。Noble Audioといえば初代FALCONが高音質すぎて話題になった。

さらに2021年には狂ったような性能と価格を持つFoKus Proを発売。ノイキャンも防水性能もない超音質特化のイヤホンだ。

そんなNoble Audioが打ち出した初のノイキャン対応イヤホンがNoble Audio FALCON ANC。

結論、風切り音と操作時のアナウンスがうるさいから家用の音楽鑑賞イヤホンとして使用するのが最適。

本記事ではなぜこの結論になったのかについて解説する。

Noble Audio FALCON ANC
Noble Audio

なお、本記事でのアプリのバージョンは1.1.4だ。

運営者のメガネです。YouTubeTwitterInstagramも運営中。自己紹介お問い合わせページあります。

運営者メガネ

Noble Audio FALCON ANCのスペック

項目 性能
価格(Amazonで2022年6月25日時点) ¥22,000
最大再生時間 最長8.5時間(イヤホン本体・ANCオフ)
最長34時間(ケース込み・ANCオフ)
ANC
外音取り込み機能
防水・防塵 IPX4
イヤーピースの形状 円形
ワイヤレス充電(Qi)
専用アプリ
コーデック SBC、AAC、aptX、aptX adaptive
ドライバー 10 mmダイナミックドライバー
装着検知
 マルチポイント
風切り音低減 x
操作変更 2, 3回タッチ
タッチ式かボタン式 タッチ式
強み 広がりのある高音質
そこそこ強いノイキャン
外音取り込みと同時に再生停止
マルチポイント対応
ワイヤレス充電対応
マスターゲインを下げられる

操作方法

  • 左右1回::再生/停止
  • 左右2, 3回:
    • 音量アップ
    • 音量ダウン
    • 次の曲
    • 曲頭/前の曲
    • 再生/停止
  • 左2秒長押し:音声アシスタント
  • 右2秒長押し:ノイキャン系切り替え
  • 左右5秒間長押し:電源オフ

ちょっとリッチな箱

Noble Audio FALCON ANCの箱はちょっとリッチな雰囲気だ。右下には監修の「John Moulton(ジョン・モールトン)博士」の異名「Wizard」の文字が書かれている。

イヤホンのタッチ部分と同じ濃いブルーの箱で高級感がある。

同梱物は以下。イヤーピースが2種類にポーチも付属するのでリッチだ。

  • Noble Audio FALCON ANC本体
  • イヤーピース
    • シリコン(CP360-F
    • フォームタイプ
  • イヤーフック(イヤーフィン)
  • USB Type-A 2 Type-Cケーブル
  • ベロア調ポーチ
  • クイックスタートガイド

イヤーピースのCP360-Fは初回生産分のみの付属なので、お得に購入したい人は早めの購入をおすすめする。

おそらく初回生産分が終わればフォームタイプだけの付属になるだろう。

広がりを感じる音質

Noble Audio FALCON ANCの音は広がりがあって壮大に感じるくらい空間表現が豊かだ。

その中で低音は力強く、高音は伸びやかで美しい。さすがNoble Audioといったところだ。

細かい音まで聴こえてくるので、これまで聴いていた音楽でこんな音があったのか、という発見ができる。

また、イコライザーをいじることで大幅に音質を変えられるから、自分好みの音質に近づけやすい。

イコライザーで極端な波形にしてしまうと音が割れたり歪んだりするので注意が必要だ。

平均音圧が0 dBを超えないように調節すると歪みにくくなる。

ノイキャンはそこそこ強い

Noble Audio FALCON ANCはその名の通りノイキャン(ANC)に対応している。

音質優先のNoble Audioだが、FALCON ANCのノイキャンはそこそこ強い。

低音の音はかなりカットしてくれるので、電車の走行音や空調の音は気にならない。一方で、人の声や金属音などの高音域は普通に聴こえてくる。

ノイキャンはアプリで強度を変更可能。強度は大・中・小の3段階だ。

個人的にはノイキャンは強い方がいいので第二するが、大でも高音域はあまり消せていない印象だ。

ただ、周囲の雑音を減らしつつ高音質を楽しむなら、これくらいのノイキャンの強度でも十分実用的だ。

外音取り込みは微妙

一方で、外音取り込みはちょっと残念な様子だ。どうしても機械で拾ったような音質で不自然に感じる。

低音が強調されているので人の声は少し聞き取りづらい。

外音取り込みもアプリで強度を大・中・小の3段階で切り替えできる。

大にすると低音が強調されすぎて不自然だが、小にするとバランスが取れてきて自然味がある。

ただ、小にすると他の音域の音も小さくなるので、実用性も下がってしまうのが難点だ。

レジ対応などの定型的かつ短時間の会話ならFALCON ANCでも対応可能だが、長時間の会話などは向いていないだろう。

外音取り込みと同時に一時停止可能

なんとNoble Audio FALCON ANCは外音取り込みをオンにすると同時に一時停止ができる。

この機能を搭載したイヤホンはそこまで多くなく、例えばAVIOT TE-D01gvやSHURE AONIC FREEなどしかない。

外音取り込みと同時に一時停止できると、一時停止→外音取り込みという2ステップを1ステップに短縮できるので便利だ。

アプリ

Noble FALCON ANC

Noble FALCON ANC

Noble HiFi, LLC無料posted withアプリーチ

Noble Audio FALCON ANCはアプリ「Noble FALCON ANC」に対応している。

このアプリでできることはざっくり以下だ。

  • バッテリー残量の確認
  • ノイキャン系の切り替え
  • ノイキャン系の強度変更
  • マスターゲインの変更
  • イコライザーの設定
  • 低遅延 or マルチポイントの設定
  • 装着検知のオンオフ
  • タッチ内容の変更
  • FAQ

基本的な機能に加え、マスターゲインの調節やノイキャン系の強度変更などレアな機能もあって高機能だ。

色の薄いホーム画面

アプリのホーム画面は白を基調としつつ灰色っぽい色とのツートーンカラーで構成されている。

これはこれでオシャレなのかもしれないが、個人的にはこの色は淡白すぎて見づらい印象を持つ。

また、ONとOFFの違いが曖昧でぱっと見分かりづらい。

ホーム画面のレイアウトは変更可能

また、ホーム画面のレイアウトを変更することができる。変更できるのは以下の項目だ。

  • 列数を1列か2列に
  • ウィジェットの順番
  • ウィジェットの表示・非表示

ウィジェットの列数を変更できるのは嬉しい機能だ。しかし、各ウィジェットのサイズは変更できない。

本記事でのアプリは画面サイズ最大クラスのGalaxy S22 Ultraで、設定でフォントサイズはかなり小さくしている。

この環境でも1画面で全ウィジェットを見られないのは微妙だ。マスターゲインのウィジェットサイズを変更できると一目で確認できて便利なのに。

設定のタブで詳細を一覧表示

アプリ下段の設定のアイコンから設定一覧を表示することができる。

ここから各設定項目にいけるが、この画面の存在価値がわからない。いきなり詳細画面にいったら良い気がする。

また、画面の上部に固まっているので指が届かない。

ノイキャン系の強度変更が可能

Noble Audio FALCON ANCでは外音取り込みとノイキャンの強度変更が可能だ。

執筆者的にはどちらも最大にするが、自分好みに調節できるのは良い点だ。

外音取り込み時の音楽再生

Noble Audio FALCON ANCでは外音取り込みと同時に再生を一時停止することができる。

Jabra Elite 85tのミュート機能とは異なり、一時停止なので外音取り込み中にコンテンツを聴き逃すことがない。

【Jabra Elite 85tレビュー】ノイキャン・音質・操作性どれも優等生なバランサー

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もし外音取り込み時の一時停止がないと、一時停止→外音取り込みという2ステップが必要だ。

1ステップで済むこの機能は便利なので、外音取り込み対応イヤホンは是非とも採用してほしい。

マスターゲインを下げられる

Noble Audio FALCON ANCではマスターゲインを下げる機能が搭載されている。

マスターゲインを下げることで、最小音量が小さい場合でもさらに音量を下げることが可能だ。

執筆者はAndroidを使用しているので音量調節は簡単だが、iPhoneを使用している人には嬉しい機能だ。

イコライザーは10音域25段階

イコライザーは脅威の10音域で、各音域25段階の調節が可能。これなら自分好みの音質にすることができるだろう。

プリセットや聴覚測定などの機能は搭載されていないので、1音域ずつ自分で調節して心地よい音を作る必要がある。

また、設定したイコライザーは3つまで保存することができる。

低遅延モードかマルチポイントを選択

Noble Audio FALCON ANCには低遅延モードが搭載されており、さらにマルチポイントにも対応している。

低遅延モードに対応しているから動画やゲームでの遅延を少なくできる。

マルチポイントに対応しているから、複数デバイスへの同時接続で快適にデバイスの切り替えができる。

なお、低遅延モードとマルチポイントは両立できないので注意が必要だ。

装着検知はオンオフ可能

装着検知とはイヤホンを耳から外すと自動で一時停止する機能のことだ。

最近は搭載しているイヤホンが増えてきたが、装着検知のオフができないイヤホンもある。

一方で、Noble Audio FALCON ANCではこの機能のオンオフを選択できる。その人好みの設定ができるのはポイント高い。

操作内容の変更は自由度が低い

Noble Audio FALCON ANCはアプリで操作内容の変更ができるが、その自由度が低い。

操作内容の変更は左右の2回タップと3回タップしかできず、それ以外の操作内容は固定だ。

2, 3回タップで変更できる操作内容は以下。

  • 音量アップ
  • 音量ダウン
  • 次の曲
  • 曲頭/前の曲
  • 再生/停止

シングルタッチと長押しは固定で、これらに割り当てられている操作を2, 3回タッチで割り当てられない。

個人的にノイキャン系が長押しに固定されているのがかなり痛手に感じる。これについては「微妙な点」で解説する。

YouTubeの先行レビュワーのレビュー(当時はアプリは開発段階)でも指摘があったが、リリース時に改良されていないのは残念に感じる。

Noble Audio FALCON ANCの良い点

ここからはNoble Audio FALCON ANCを使って感じた良い点を書いていく。

Noble Audio初のノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤホン。高音質かつ高機能で便利だ。

広がりのある高音質

Noble Audio FALCON ANCはFALCONシリーズのイヤホンとあってかなりの高音質だ。

特に広がりのある音作りで聴いていてこれは高音質とわかる。低音から高音までキレイに鳴らしてくれる。

低音域は力強いし高音はしっかりと伸びてくれるので、音楽に没入できるだろう。

ノイキャンはそこそこ強い

Noble Audio FALCON ANCはその名のとおりノイキャンに対応している。そしてノイキャンはそこそこ強い。

低い低音域の音をかなりカットしてくれるので、電車の走行音やエアコンなどの空調音には最適だ。

一方で、高音域の音はあまりカットされないので、人の話し声などは普通に入ってくる。

ただ、全体としてノイキャンの強度が高いので実使用では問題ない完成度だ。

ノイキャン系の強度の変更可能

また、ノイキャンや外音取り込みはアプリで強度の変更が可能だ。強度変更できるイヤホンは数少ないからありがたい。

ノイキャンがキツすぎる、外音取り込みの音量が大きすぎるって感じたらアプリ側から強度を調節すると良いだろう。

なお、強度切り替え時は一瞬オフ状態(ノイキャン、外音取り込みオフ)になり、シームレスな強度変更とはならない。

外音取り込みと同時に一時停止

Noble Audio FALCON ANCは外音取り込みと一時停止を同時に行うことができる。この機能はかなりありがたい。

というのも、大部分のイヤホンは外音取り込みを使用する際にはいちいち一時停止をする必要があるからだ。

停止をしないと外音取り込み中も延々とコンテンツが流れて聴き逃してしまう。

設定はアプリの「音楽再生設定」から可能。もちろん流しっぱなしにもできる。

マルチポイント対応

最近のイヤホンで増えてきた機能がマルチポイントだ。この機能は複数台のデバイスに同時に接続できるというもの。

執筆者の場合はスマホとPCに同時に接続し、作業時にはPCで流して休憩時やリラックス時にはスマホで流している。

マルチポイントに対応していない場合だといちいち接続の切り替えが必要になるから、対応しているだけかなり便利だ。

低遅延モード搭載

Noble Audio FALCON ANCには低遅延モードが搭載されている。いわゆるゲーミングモードだ。

この機能を使うと画面と音のズレをへらしてくれるので、動画やゲームをする際の違和感を減らすことが可能だ。

なお、マルチポイントとの併用はできないので、執筆者はマルチポイントをオンにして低遅延モードはオフにしている。

ワイヤレス充電対応

Noble Audio FALCON ANCの充電ケースはワイヤレス充電に対応している。

ワイヤレス充電の良いところはイヤホンのケースを置くだけで勝手に充電されると言う点だ。いちいちケーブルを挿す必要がない。

執筆者は「Anker PowerWave 10 Pad」を使用。価格が安いので導入しやすいからおすすめ。

ワイヤレス充電に慣れるともう離れられない。帰宅したら充電パッドに乗せるだけ。気づいたら充電が完了している。

逆にワイヤレス充電に非対応のイヤホンを使用すると充電が切れることもある。ケーブルを指すのが面倒すぎるからだ。

Noble Audio FALCON ANCを購入するのであれば、是非ともワイヤレス充電環境を構築していただきたい。おすすめだ。

マスターゲインを下げられる

マスターゲインとはそのイヤホンで出せる最小の音量のこと。スマホ側の最小音量でも音が大きく聴こえる時はマスターゲインを下げれば良い。

執筆者はNoble Audio FALCON(初代FALCON)を買おうとした際に、当時使用していたiPhoneの最小音量でも爆音だったから買うのをやめた経験がある。

今はAndroidを使用しているからマスターゲイン機能は使わないが、音が大きすぎるって人には最適な機能だろう。

アプリのレイアウトを変更可能

Noble Audio FALCON ANCのアプリ「Noble FALCON ANC」ではホーム画面のアプリアイコンのレイアウトを変更可能だ。

レイアウトは順番だけではなく列数も変更できるので、自分好みのホーム画面にできる。

執筆者は一度により多くの情報を取得したいから2列に設定している。

イヤホン本体のスピン加工がおしゃれ

Noble Audio FALCON ANCのタッチ部分はスピン加工が施されており高級感がある。

そしてこのスピン加工の中心にNoble Audioのロゴがうっすら見えるのもおしゃれを醸しだしている。

逆にスピン加工ではない黒色の部分のプラスチック感が否めないから、ここは残念に感じるところだ。

付属品が豊富

Noble Audio FALCON ANCの付属品はかなり豊富だ。

初回生産分に限るがイヤーピースは2種類付属するし、イヤーフック(イヤーフィン)も付属する。

さらにベロア調の高級感あふれるポーチまで付属する。それほどリッチなイヤホンというわけだ。

価格はそこまで高くないのにここまでしてくれると気持ちが高揚する。

Noble Audio FALCON ANCの微妙な点

ここからはNoble Audio FALCON ANCを使って感じた微妙な点を紹介する。

「Wizard」という名を轟かせた「John Moulton(ジョン・モールトン)博士」が手がけても、音以外の部分で微妙な点が見受けられた。

風切り音が大きすぎる

Noble Audio FALCON ANCの最大の微妙な点と感じるのがこの風切り音だ。

風切り音とはイヤホンに風が当たることでボウボウという音が聴こえる現象のことだ。

風切り音が大きいイヤホンだと他にはJabra Elite 85tが挙げられる。総合点はかなり高いが、風切り音によって評価が下がった惜しいイヤホンだ。

【Jabra Elite 85tレビュー】ノイキャン・音質・操作性どれも優等生なバランサー

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Noble Audio FALCON ANCが家用のイヤホンとして最適と感じるのはこの点が大きい。

家だと風が発生することが少なく、さらにFALCON ANCの高音質とマルチポイント接続の恩恵を受けられるからだ。

一応、オフ状態(ノイキャン、外音取り込みオフ)だと風切り音が低減されるから、外で使用する場合はオフにすることをおすすめする。

長押しのノイキャン系の変更が面倒

風切り音対策や会話・レジ対応でノイキャンからオフ状態、外音取り込みにモード変更するには長押しが必要だ。

しかし、この長押しがかなり面倒だ。操作のたびに毎回イヤホンを2秒間長押しして切り替える必要がある。

すぐに対応したい時でも長押しの待機時間があるからスピード感が足りない。

2回3回タップしか操作変更できない

長押しの操作変更が面倒と感じるならアプリで操作内容を変更したらいいってなるけど、操作内容の変更は2回・3回タッチしか変更できない。

そして2回・3回タッチで割り当てられる操作内容は以下の5種類だ。ノイキャン系の切り替えは項目にはない。

  • 音量アップ
  • 音量ダウン
  • 次の曲
  • 曲頭/前の曲
  • 再生/停止

なので、ノイキャン系の切り替えをするには長押しせざるを得ない。面倒すぎる。

オフ状態を挟まないといけない

さらにNoble Audio FALCON ANCではノイキャン系にかならずオフ状態(ノイキャン、外音取り込みオフ)を挟む必要がある。

なので、レジ対応などでノイキャン→外音取り込みにした場合は、以下の工程になる。

  • レジ待ち(ノイキャン状態)
  • 右のイヤホン長押しで外音取り込み
  • レジ対応
  • レジしてくれた人にお礼
  • 右のイヤホン長押しでオフ
  • 右のイヤホン長押しでノイキャン

なぜオフを挟む必要があるのか謎だが、毎回この手順を踏まないといけないから面倒すぎる。

イヤホンによるとオフ状態をスキップできるものもあるから、ソフトウェアアップデートで対応してほしい。

オフ状態をスキップできるイヤホンの例はSONY WF-1000XM4やJabra Elite 85tなどが挙げられる。

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操作時の効果音アナウンスがうるさい

長押しのノイキャン系の切り替えを許したとしても、操作ごとの効果音とアナウンスがうるさいのでここもストレスに感じる。

操作のたびに高音の効果音と共に「ノイズキャンセリング オン」「アンビエン モード」といったアナウンスが流れる。

例えば、ノイキャンからまたノイキャンに戻る場合は以下の工程を踏むことになる。

  • ノイキャン状態
  • 右のイヤホン長押し
  • 効果音とアナウンス
  • 外音取り込み状態
  • 右のイヤホン長押し
  • 効果音とアナウンス
  • オフ状態
  • 右のイヤホン長押し
  • 効果音とアナウンス
  • ノイキャン状態

ノイキャンから外音取り込みを介し、再度ノイキャンに戻るだけでこれだけの工程を挟み、操作ごとの効果音とアナウンスがある。

なお、一時停止や音量調節などではアナウンスはなく、ノイキャン系の切り替えだけ爆音で流れる。

効果音とアナウンスの音量が大きいのと、流れている間のコンテンツを聴き逃すので、アナウンスの無効機能が欲しい。

アプリの接続が面倒

 

ここまでノイキャン系の操作が面倒ということを紹介したが、操作はアプリでも可能だ。

しかし、アプリとイヤホンの接続にかなり時間がかかるので実用性は高くない。

ずっとアプリを起動したままだといいが、スペックの低いスマホを使用しているとアプリが落ちて使い物にならない。

もっと簡単に素早くアプリが開くと操作性が多少は向上すると思う。

アプリの画面が見づらい色合い

また、アプリはいろいろな操作をホーム画面で行えるが、色合いが薄くて見づらい印象を持つ。

同系色でまとめられていることと、濃い色がオンなのかオフなのかが分かりづらい。

これがおしゃれってものなんだろうけど、使いづらさが犠牲になってはアプリとしては成立しない気がする。

イコライザーのプリセットがない

アプリ対応のイヤホンの特徴の1つにイコライザー機能がある。イコライザーを使用することで簡単に好みの音質に変更できる。

しかし、Noble Audio FALCON ANCではイコライザーのプリセットがないので、1から自分で作成する必要がある。

プリセットがあるとそれを基準にして好みのイコライザを作成できるから、ここは微妙なポイントだ。

外音取り込みはもう一歩

Noble Audio FALCON ANCの外音取り込みが微妙と感じた。全く使えないということはないが、キレイとはいえない。

低音が強調されているような感じの機械音っぽさが残っている。いかにもマイクで拾った感じだ。

レジ対応など短時間かつ定型的な会話なら問題ないが、ガッツリ会話したいならこの外音取り込みだとしんどいだろう。

充電ケース・イヤホン本体が大きい

高音質とノイキャン系の機構を併せ持った結果、これだけのサイズになったのだろうが、それでも大きい。

イヤホン本体はうどん型なのでそこまで気にならないが、ケースが立方体に近くポケットでの存在感が否めない。

手ぶらで楽に持ち運びたいって人には向いていないくらいのサイズ感だ。

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レビューまとめ

最終的なNoble Audio FALCON ANCのレビューまとめは以下。

音質やマルチポイントなど良い点はあるものの、風切り音やノイキャン系の面倒さのせいで外使いがしづらいイヤホンだ。

個人的には家用かつ音楽鑑賞用としての使用が最適と判断した。

家で使用するならノイキャン系の切り替えや風切り音も気になりづらいので、手軽に高音質を堪能できる。

良い点

  • 広がりのある高音質
  • そこそこ強いノイキャン
  • ノイキャン系の強度変更が可能
  • 外音取り込み中に一時停止可能
  • 低遅延モード・マルチポイント対応
  • ワイヤレス充電対応
  • マスターゲインを下げられる
  • アプリのレイアウトを変更可能

微妙な点

  • 風切り音が大きい
  • ノイキャン系の切り替えが面倒
  • ノイキャン系のアナウンスがうるさい
  • アプリ接続・見た目が残念
  • イコライザーのプリセットなし
  • 外音取り込みがいまいち
  • 充電ケースとイヤホン本体がデカい

完全ワイヤレスイヤホンの性能グラフ

イヤホン名をシングルクリックで非表示、ダブルクリックで単発表示。

初期表示の3機種は個人的ベスト3(音質、ノイキャンなどの性能、使いやすさなどを考慮)。
風切り音低減機能(風切り音の防止機能)搭載の完全ワイヤレスイヤホンのノイキャンは、風切り音低減オン状態の数値にしている。







性能 Jabra [Elite 75t] Galaxy [Galaxy Buds Pro] AVIOT [TE-D01t] Nothing [Ear(1)] SONY [WF-1000XM4] Jabra [Elite 85t] Jabra [Elite 7 Active] XROUND [FORGE NC] Anker [Soundcore Liberty 3 Pro] Noble Audio [FALCON ANC] SENNHEISER [MTW 3] SOUNDPEATS [Mini Pro] SOUNDPEATS [Capsule3 Pro] SOUNDPEATS [Opera 05] SOUNDPEATS [Opera 03] HHOGene [GPods] Technics [EAH-AZ80] EarFun [Air Pro 3] Xiaomi [Buds 4 Pro] QCY [ArcBuds HT07] SONY [WF-1000XM5] Jabra [Elite 10]
本体再生時間(ANCあり) 5.5 5 12.6 4 8 5.5 8 9 6 6 5 5 5.5 6.3 6.3 3 7 7 6.3 7 8 6
本体再生時間(ANCなし) 7.5 8 18 5.7 12 7 10 11.7 8 8.5 7 7 8 9 9 5 9 9 9 8 12 8
ノイキャン低音 7 6 5 4 9 8 7 6 8 6 7 6 7 8 8 5 9 7 9 7 10 9
ノイキャン高音 4 5 4 4 8 6 7 4 6 4 5 4 4 6 6 6 8 7 8 6 9 8
外音取り込み 9 5 4 4 7 8 8 5 7 5 7 5 5 5 5 5 7 6 8 7 8 7
ドライバーサイズ 6 11 10 11.6 6 12 6 7 10.6 10 7 10 12 12 12 10 10 11 11 10 8.4 10
音質低音 8 7 6 6 9 7 7 6 7 8 7 7 6 7 7 5 7 7 6 7 9 8
音質高音 5 7 5 4 7 7 6 6 4 8 8 5 7 8 7 4 8 5 6 7 7 8
操作性 8 5 7 3 2 8 7 6 8 5 9 5 5 5 5 7 9 8 2 7 5 7
アプリの使いやすさ 8 5 4 3 6 8 7 6 8 6 8 6 5 5 5 7 8 6 3 6 7 8
付加機能 5 5 5 4 8 6 5 8 6 5 8 4 4 4 4 7 9 4 4 5 8 6
防水(IPX○) 5 7 4 4 4 4 5 7 4 4 4 5 4 4 4 4 4 5 4 4 4 4
防塵(IP○X) 5 0 0 0 0 0 7 6 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5 0 0 5
デザイン 6 7 4 8 7 6 7 7 7 8 9 6 6 8 8 7 8 6 7 6 5 7
ランキング 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 圏外 3 圏外 圏外 圏外 1 2


家用のノイキャン対応の高音質イヤホン

今回はNoble Audio初のノイキャン対応の完全ワイヤレスイヤホン「Noble Audio FALCON ANC」のレビューをした。

音質はかなり良いが、ノイキャン系の切り替えや本体の大きさなどが原因で外使いがしづらい印象を持った。

その反面、家での使用だと上記のデメリットを克服できるので気軽に高音質を楽しめるイヤホンだ。

価格も定価が¥22,000くらいとミドルクラスの価格なので、高音質を聴いてみたいって思うあなたは是非とも検討していただきたい。

Noble Audio FALCON ANC
Noble Audio

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メガネ

Webエンジニア駆け出し。独学のPythonで天文学系の大学院を修了。常時金欠のガジェット好きでM2 Pro MacBook Pro(31万円) x Galaxy Z Fold5(25万円)使いの狂人。自己紹介と半生→変わって楽しいの繰り返しレビュー依頼など→お問い合わせ運営者情報、TwitterX@m_ten_pa、 YouTube@megatenpa、 Threads@megatenpa、 Instagram@megatenpa

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